Alfred Reed 没後10年
第20回 A.リード音の輪コンサート
開催のご挨拶

音の輪コンサート代表
青山 均


 博士は2005年9月17日に亡くなりました。歳月が過ぎ去るのは本当に早いもので、今年の9月で9年になります。音の輪コンサートでは2006年5月4日に追悼演奏会、2011年5月4日生誕90年記念演奏会を開催。そして来年5月5日東京芸術劇場にてAlfred Reed 没後10年第20回A.リード音の輪コンサートを開催することになりました。

 芭蕉の名作「奥の細道」は、『 月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。』と書き始められています。 月日のごとく音楽は生み出され消えてゆく中で、人もまた音楽をもてあそび玩ばれて消えてゆく儚い存在です。しかし、偉大な作品は消えない。我々の心を熱くし、振るわせ、虜にし、居座る。それは病原菌のように伝染し、仲間を増やし、一大宗教と化する。アルフレッド・リードはもうすでに大教祖です。
 
 リード博士は2005年5月4日の第17回音の輪コンサートまで我々にその勇姿を見せ、多くのメンバーたちが最後の最後まで音楽を愛し追求し続けたその姿を目と心に焼き付けていることでしょう。仲間同士が集まりそういう話しをしているだけで何時間も過ごしてしまうに違いありません。それはどんなに素晴らしい思い出であっても遠い過去のもので、心の宝物として大事に生かしておくものです。 生きていられる時間は短い。今できることを精一杯やる。今皆んなでA.Reedの音楽を精一杯演奏する。昔と違った自分がいるいることに気ずく。それは喜びの瞬間ではないか。そのショックは次々と伝播しやがて物語となり伝説となる。今我々はその歴史的事件のまっただ中を歩き続けている。そして我々はリードの伝承者となり、リードは神となり、音楽史の中で燦然と輝く星となる。
 
 2020年東京オリンピックの次の年にアルフレッド・リード生誕100年記念大コンサート開催計画を今から練っています。その日のために来年の音の輪コンサートをぜひとも皆んなで盛り上げて行きたいものです。